名前「うみてらし」に決定 対馬・比田勝ー博多のフェリー新船 来年度就航予定

 九州郵船(福岡市)が長崎県対馬市北部の比田勝港-博多港間で運航し老朽化した「フェリーげんかい」(675トン)に替えて、来年度中に就航予定の新船(約1100トン)の名前が「うみてらし」に決まった。
 同市などによると、「うみてらし」はモクセイ科で市木の「ヒトツバタゴ」の別名。対馬北部の上対馬町鰐浦(わにうら)には国内最大の約3千本が群生し、国天然記念物に指定されている。初夏に純白の花が海に映える様子から、地元では「海照らし」と呼ばれている。
 市と九州郵船は新船の名前を8月上旬から9月中旬にかけて公募。島内外から113件の応募があった。市は、応募のあった上位5件について対馬北部の中学と高校計3校の生徒によるアンケートを行い、「うみてらし」が選ばれた。
 比田勝尚喜市長が27日の定例記者会見で新船名を発表。「(うみてらしの名前には)無事故で安心安全の航海を祈願する意図もある。生活航路の確保はもちろん、交流人口の拡大で地元経済が活性化されることを祈念している」と述べた。
 新船の竣工(しゅんこう)は来年6月中の予定。

© 株式会社長崎新聞社