多文化共生 理解深める 佐世保・江上小⇔中国・青島の日本人学校 オンラインで意見交換

中国・青島の日本人学校の子どもたちとオンラインで交流する江上小の児童=佐世保市立江上小

 長崎県佐世保市指方町の市立江上小(惣田正宏校長、287人)の児童が15日、中国・青島の日本人学校の子どもたちとオンラインで交流。多文化共生をテーマに互いの文化や考え方について理解を深めた。

 両校は昨年度、ビデオレターを送り合って初めて交流。今年は国際人としての資質を育もうと、オンライン交流会を企画した。
 江上小は小650人、日本人学校は小5、6計10人が参加。「わたしたちの平和島」をテーマに意見を交わした。豊かなオアシスがある架空の島「平和島」で、同じルーツを持つ人々が別々に暮らしていたが、次第に問題が起きるとの想定。どんな問題が起き得るか、その解決方法は、どんな島を目指すべき-について班ごとに発表した。
 ▽土地や資源の奪い合いが戦争につながる▽生活様式などの文化の違いで不快を感じる-などの問題点が挙げられ、江上小の児童が「差別をしないことが大事」と提案。すると、日本人学校の子どもが「差別する人を減らすためには、どうすればいいか」と質問し、江上小の児童が「自分が相手の立場に立つべき」と答えた。最後に「国境を無くし、文化を尊重する平和な島にしたい」といった目標を立てた。
 江上小6年の迎笑心(にこ)さん(12)は「国境を無くすという考えが印象に残った。もっと(青島日本人学校の子どもたちと)話し合いたい」と刺激を受けた様子で話した。

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