在日米海軍司令官 佐世保を訪問 市長「前畑弾薬庫の移転・返還の進展協力を」

朝長市長と会談するフォート司令官(右)=佐世保市役所

 在日米海軍(神奈川県横須賀市)のブライアン・フォート司令官が24日、佐世保市役所を訪れ、朝長則男市長らと会談。新型コロナウイルス対策や、市が抱える課題について意見を交わした。
 司令官は、25日に予定される米海軍佐世保基地司令官の交代式参加で訪れた。会談は冒頭を除き非公開。会談後、朝長市長が記者団の取材に応じた。
 市長によると、フォート司令官は同基地の新型コロナ対策について「よくやっている」と言及。一方、朝長市長は▽佐世保弾薬補給所(前畑弾薬庫)の移転・返還の進展を促す協力▽米原潜の放射能漏れを想定して市が取り組んでいる防災訓練への米海軍の参加▽米原潜の出入港情報の事前公表-を求めた。
 前畑弾薬庫の移転・返還について司令官は「他の基地でも進展しない問題はある。佐世保の問題も含めて(近く面会予定の)防衛省幹部に話したい」などと回答したという。
 朝長市長は取材に「日米の政府間同士の考えの差を埋めるのは難しいが、現場で要望があることを伝え続けている」と述べた。

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