ジビエでおいしい給食を 対馬の栄養教諭 こつ学ぶ 福岡から遠隔指導

ビデオ会議アプリを使って開いたジビエ調理実習=対馬市交流センター調理室

 学校給食にジビエ(野生鳥獣肉)を取り入れている対馬市はこのほど、市内の栄養教諭を対象にしたジビエ調理実習を同市厳原町の市交流センター調理室で開いた。福岡市内のジビエ料理専門家からイノシシ肉を使った「ハッシュドビーフ風みそ仕立て」をビデオ会議アプリを使った遠隔講習で学んだ。
 ジビエ調理実習は2017年度に始め、講師は福岡市のフランス料理店「コントワール タバタ」のオーナーシェフ、田畑伸弥さん(38)が担当。今年は新型コロナウイルス感染予防のため、ビデオ会議アプリで同店と調理室をつないで栄養教諭8人に指導した。
 田畑さんは「熱したフライパンで焼き付けるように炒めると、肉の生臭さが香ばしさに変わる」とジビエ料理のこつを教え、デミグラスソースに似た風味を醸す赤みそを隠し味に入れるなど、オリジナルのレシピを披露した。
 参加した厳原学校給食共同調理場の栄養教諭、折小野(おりこの)由香里さん(33)は「素材の味が生きており、おいしい。子どもたちにも、上手に料理すればイノシシやシカが貴重な対馬の産物に変わることを伝えたい」と話した。

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