雲仙・普賢岳噴火災害知って 認定ジオガイドが案内 夏休みの土日祝日限定

土石流について解説する認定ジオガイドら=南島原市、土石流被災家屋保存公園

 島原半島ユネスコ世界ジオパーク認定ジオガイドの有志12人が、夏休み期間中の土日祝日に限り、長崎県南島原市深江町の道の駅みずなし本陣ふかえに隣接する土石流被災家屋保存公園で、雲仙・普賢岳噴火災害を観光客らに伝える活動をしている。30日まで。
 夏季休暇で訪れた個人客らに、ジオパークの魅力や噴火災害の脅威を伝えようと、2018年度から実施し昨年度、有料化した。
 ジオサイト(見どころ)の一つである同公園には、1992年8月の土石流で被害を受け、平均約2.8メートル埋没した家屋11棟が保存され、噴火災害のすさまじさや防災の重要性が学べる。午前9時~正午と午後1時~4時、1日当たりガイド1~5人が常駐。希望者と共に園内を巡り、約20分をかけ、災害当時の写真などを用い解説する。
 8日午前は認定ジオガイド2人が案内。同公園が溶岩ドーム「平成新山」(1483メートル)の山頂から約7キロ下流に位置すると紹介し「3~4キロの中流域では土石流の速度は時速50キロ。この辺りでは10キロほどにスピードが落ちたため、家屋は徐々に埋もれ倒壊を免れた」などと説明した。
 ガイドの永田ゆき子さん(70)=島原市有明町=は「家屋を残してくれた人の気持ちを大事にしながら伝えている」と話した。
 ガイド料は1人300円、4~10人は千円、1家族は人数を問わず500円。問い合わせは島原半島ジオパーク協議会(電0957.65.5540)。

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