収束願いLED1500個 郷ノ浦祇園山笠 壱岐市が代替企画

願い事のコップが並んだ境内=壱岐市、八坂神社

 新型コロナウイルスの収束を願ったキャンドル型の発光ダイオード(LED)約1500個がこのほど、壱岐市郷ノ浦町の八坂神社境内に並べられ、地元住民らが無病息災を祈った。毎年7月下旬の壱岐郷ノ浦祇園山笠がコロナの影響で1年の延期になったことを受け、市が代替イベントとして企画した。
 同山笠は1737年、郷ノ浦で疫病が流行したため、同神社に山笠を奉納し、平癒を祈願したのが始まりとされる。
 「下山流」「塞(さい)流」「新道流」「本町流」の四つの流(ながれ)に加え、自作の山笠を担ぐ予定だった市立盈科小6年による「盈小流」と市立郷ノ浦中3年の「郷中流」の担ぎ手らが「疫病退散」「修学旅行に行けますように」などと願い事をコップに書き、市職員らがそのコップにキャンドル型のLEDを入れて境内に並べた。
 四つの流の関係者は密を避けるため、時間をずらして参拝。「塞流」の自営業、宝亀継吾さん(43)は「毎年の風物詩で中止は寂しいが仕方ない。参拝して、山笠本来の目的である無病息災を願った」と話した。

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