西山さん、中原さん 平和祈念式典の司会2人が抱負

平和祈念式典で司会を務める西山さん(左)と中原さん=長崎市役所

 長崎市は30日、8月9日の長崎原爆の日の平和祈念式典で、司会を務める高校生2人を発表した。いずれも瓊浦高2年の西山優哉さん(16)と中原愛音さん(16)。市役所で会見に臨んだ2人は「全国や世界に平和の思いを発信したい」と抱負を語った。
 式典の司会は2014年以降、市内の公立高と私立高の生徒が交互に担当し、同校は初めて。校内で選ばれた2人は演劇部に所属している。
 会見で西山さんは「自分たちの世代は、平和への意識がどんどん薄くなっている気がする。司会を通して、戦争はいけないということを若い世代に伝えたい」、被爆4世の中原さんは「発音や滑舌など、演劇の経験は司会に生かせる。被爆者だった曽祖父母の気持ちを受け継いで、世界や全国に平和の思いを発信したい」とそれぞれ決意を述べた。
 市は同日、被爆者代表として深堀繁美さん(89)が式典で述べる「平和への誓い」も発表。事前の取材に深堀さんは「式典のニュースは全世界に発信される。各国の指導者たちが、少しでも私の気持ちを酌み取ってくれたらと思う」と願いを込めた。

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