浸水被害の民家 泥除去に汗 大村高定時制の生徒がボランティア

家の中にたまった泥の除去作業をする生徒ら=大村市中岳町

 長崎県立大村高定時制1~4年の生徒と教職員ら28人が16日、6日からの記録的な大雨で被害を受けた大村市中岳町の民家でボランティア活動に取り組んだ。
 生徒らは市社会福祉協議会が開設した災害ボランティアセンターを通じて活動。この日は大村ライオンズクラブと個人のボランティアも加わった。
 民家は同市乾馬場町の志賀江美智子さん(68)の実家。現在は誰も住んでいないが周囲には豊かな自然や田畑があり、孫や親戚が遊びに来る憩いの場になっていたという。大雨の影響で家の中や周辺には大量の土砂が流入。志賀江さんは「初めて見る光景にがくぜんとした。埋もれた思い出の品を見て、悲しみやいろんな思いが込み上げてきた」と振り返る。
 生徒らはこの日、家の中にたまった泥の除去や家財道具の運び出しを担当。ほかのボランティアや志賀江さんの親族と協力し、泥だらけになりながら約2時間にわたり活動した。
 4年生の中村俊洋さん(18)は「想像以上の被害。水を含んだ泥は重くて大変だったが、早く日常を取り戻してほしいとの思いで活動した」、志賀江さんは「若い人たちに来てもらえてうれしかった。私も元気をもらえたので、一歩一歩進んでいくしかない」とそれぞれ話した。

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