「核廃絶に向け覚悟」国連・中満事務次長 平和祈念式典参列へ

NPT再検討会議や被爆75年について語る中満氏

 国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長=米国在住=は19日、8月9日の長崎原爆の日に長崎市で開かれる平和祈念式典に参列する方向で調整していることを明らかにした。式典では献花に加え、来賓あいさつを予定。「(今年の)被爆75周年は重要な節目だと強く思う。核廃絶に向けた国連の覚悟を再確認するメッセージにしたい」と述べた。
 4、5月にニューヨークの国連本部で予定した核拡散防止条約(NPT)再検討会議は新型コロナウイルスの影響で延期され、来年1月4日から4週間の日程で開催が検討されている。
 中満氏は、再検討会議で締約国は核の「不使用の原則」を再確認すべきと強調。延期期間を生かし「さまざまな問題がある安全保障環境の中、共通基盤をつくってほしい」と訴えた。
 中満氏は同日、長崎大などが実施したオンライン対談に参加、報道陣の取材にも応じた。

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