佐世保空襲の実相伝える 佐世保市役所でパネル展

佐世保空襲後の市街地の様子を伝えるパネル展=佐世保市、高砂駐車場7階連絡通路

 市民約1200人が犠牲になった佐世保空襲の実相を伝えるパネル展が15日、佐世保市役所の高砂駐車場7階連絡通路で始まった。26日まで。
 空襲は1945年6月28日から29日にかけて発生。141機の米爆撃機B29が市街地に焼夷(しょうい)弾を投下し、全戸数の35%にあたる約1万2千戸が全焼。約6万人が被災した。焼失面積は約180万平方メートル。
 終戦直後、米軍カメラマンが撮影した写真などに説明文を添えたパネル計21点を展示。焼け野原と化した市街地が中心で、福石小の焼け跡で児童が授業を受けている様子が分かる写真などもある。
 同市白岳町の主婦、松永輝子さん(72)は「両親から当時の状況を具体的に聞いたことはなかった。写真を見てひどい被害だったことを実感した」と話した。
 市は、市中央公園(熊野町)で29日に開く「佐世保空襲死没者追悼式」について、新型コロナウイルス感染防止のため一般参列者は受け付けず、規模を縮小するとしている。

© 株式会社長崎新聞社