高校生が小中学生に「情報モラル」指導 県警が9高校にボランティア委嘱

林田課長から委嘱状を受け取る生徒=長崎市立長崎商業高

 長崎県警は、インターネットに詳しい高校生が小中学生に情報モラルを教える「サイバーセキュリティボランティア」の本年度推進校として9高校に委嘱する。推進校の同ボランティアは小中学校に出向き、インターネット上の被害、加害を防ぐための授業をする。
 インターネットの急速な普及を受け、2018年7月に始めた取り組み。近年、小中学生も使う機会が増え、年齢が近い高校生から教わることで身近に感じてもらう狙いがある。昨年度は40校を訪ね4637人に授業をした。高校生によるこのような授業は全国的に珍しいという。
 長崎市泉町の市立長崎商業高(小柳勝彦校長、707人)で5日、県警サイバー犯罪対策課の林田克盛課長が小柳校長に推進校の委嘱状を、生徒代表に同ボランティアの委嘱状を交付した。情報ビジネス分野を勉強する3年生10人が同ボランティアを担当する。
 林田課長は「新型コロナウイルスが流行する今だからこそ、皆さんの柔軟な発想が生かされる」とあいさつ。委嘱された内本汰知さん(17)は「コロナで思うように活動できなくても、動画を活用するなどできることを精いっぱいやりたい」と意気込みを語った。

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