検察庁法改正案の撤回求め街頭集会 長崎で市民団体

検察庁法改正案の撤回を訴えた集会=長崎市、鉄橋

 検察幹部の役職を政府の判断で延長できる特例規定を盛り込んだ検察庁法改正案の撤回を訴え、市民団体などが27日、長崎市中心部の鉄橋で抗議集会を開いた。
 同改正案については、世論の反発を踏まえ、政府与党が今国会での成立を断念している。集会は「戦争への道を許さない! ながさき1001人委員会」と県労連などでつくる「憲法改悪阻止県共同センター」が開き、約70人が参加した。
 集会で被爆者の森口貢さん(83)は、賭けマージャンで辞職した黒川弘務前東京高検検事長の処分について「訓告処分は軽すぎる。定年延長の閣議決定も取り消すべきだ」と批判。市民運動ネットワーク長崎事務局長の門更月さん(66)は「政権に忖度(そんたく)して行動することは終わりにしよう」と訴えた。
 主催者らは「検察への政治介入を許さず厳正な捜査が行われることを強く訴える」とするアピール文を同日、首相官邸などに送った。

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