越県自粛、解除見送り 九州知事会 「様子見る必要」

九州・山口の各知事や経済界が新型コロナへの対応や地域創生などについて話し合った九州地域戦略会議=県庁

 九州地方知事会(会長・広瀬勝貞大分県知事)は22日、ウェブ会議を開き、新型コロナウイルスの対応策などを議論。各県が県民に5月末まで求めている県境を越えた移動自粛について、緩和できないか検討したが「まだ様子を見る必要がある」として解除の判断を見送った。
 県によると、議論の中で複数の県から「九州内の移動なら緩和してもいいのでは」との意見が挙がったという。ただ、福岡県は緊急事態宣言が14日に解除されて1週間しかたっておらず、首都圏がまだ解除になっていないことなどから慎重な意見もあり、「全国の様子を見て判断する必要がある」と結論付けた。
 知事会と経済団体でつくる九州地域戦略会議も同日開催。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)については、政府の基本方針がまだ示されていないため、プロジェクトチームの設置を1年間延長して対応することを確認。海外のIR事業者に向けて誘致促進を求めるメッセージを発信することを決めた。
 また、ベトナムに建設中の情報発信拠点「九州プロモーションセンター」が今夏開所予定であることを報告。自転車で九州を巡る「ツール・ド・九州」の開催に向けて検討委員会を設置することを決めた。

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