平和への思い新た コロナ終息も祈願 長崎県護国神社春季例大祭

玉串をささげる参列者=長崎市、県護国神社

 長崎市城栄町の県護国神社で22日、春季例大祭が営まれ、戦没者の遺族らが恒久平和への思いを新たにした。
 例年は約400人が集うが、新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小し、遺族ら7人が参列。新型コロナの終息も祈願した。
 慰霊の言葉で県連合遺族会の山下裕子会長(78)は「戦後75年を迎え、戦争の記憶が風化している。平和の尊さを伝える使命がある」と述べた。海軍だった父親がインドネシアで戦死した山下さんは「戦争を知らない世代が8割になっている。平和と自由を守っていきたい。戦争の記憶を次世代につないでいきたい」と話した。
 同神社には、太平洋戦争の戦没者ら6万812柱が祭られており、毎年春と秋の2回、例大祭を開いている。

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