客足減った飲食店…SNSで奮闘 #大村テイクアウト 約30店舗が参加 メニュー開発で今後のプラスに

「いろんな店の味を自宅で楽しんで」と呼び掛ける前田さん=大村市、駅前酒場肴や

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で来店客の減少に悩む長崎県大村市内の飲食店が、「#大村テイクアウト」のハッシュタグを使用して、会員制交流サイト(SNS)で持ち帰りメニューをPRする動きが広まっている。同市東本町の居酒屋「駅前酒場肴や」店主で呼び掛け人の前田匠さん(39)は「これまで行きたいと思っていた店の味を、この機会にテークアウトで楽しんで」とPRしている。
 前田さんの店では普段、旬の素材にこだわった料理や酒を提供。ただ、県本土でも新型コロナウイルスの感染者が相次いだころから客足が徐々に減り、「体感では8割くらいの減。飲み歩く人の姿も目に見えて少なくなった」(前田さん)。

テークアウトメニューをPRする駅前酒場肴やのインスタグラムの投稿

 ハッシュタグを使った発信は、街中に少しでも人の流れを生み出そうと、東京の知り合いの店の取り組みを参考に企画。個人店単独では発信力に限界があると、今月初めに市内飲食店に呼び掛けた。賛同する店も徐々に増え、現在約30店舗がインスタグラムやツイッターなどで、焼き鳥やピザ、オードブルといった自慢の逸品をハッシュタグ付きで発信している。
 同様の取り組みは諫早市の飲食店の間でも広まっているという。前田さんは「テークアウトメニューの開発は店にとっても今後のプラスとなる。こういう時期だからこそポジティブに、みんなで乗り越えていけたら」と話した。

 


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