野菜と花の苗 購入を 新型コロナ影響 販売会中止も産直で販売

「育てた苗を直売所で買い求めてほしい」と呼び掛ける利用者=川棚町、長崎慈光園

 東彼川棚町小串郷の知的障害者施設「長崎慈光園」(白川利勝理事長)の利用者が、花や野菜の苗を育てている。例年4月に同園で販売会を開くが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止に。同園の就労継続支援事業の主要な収入源でもあるため、苗は近くの農産物直売所で11日から販売する。
 販売会は約30年前から開催。利用者が栽培した苗は「枯れにくく、大きく育つ」と評判で毎年、2日間で約千人が訪れるという。今年も2月から利用者5人がレタスやナス、トマトなどの野菜約20種とペチュニアやマリーゴールドなど花3種計約2万7千株を用意していたが、新型コロナウイルスの感染者が県内でも相次ぎ、中止を決めた。
 苗は川棚、波佐見両町や佐世保市の農産物直売所で販売。同園の川畑美穂子施設長は「売り上げが利用者の働く意欲や生きがいにつながっている。1株でも多く、地域に届けたい」と話している。販売所の問い合わせは同園(電0956.82.2465)。

© 株式会社長崎新聞社