残布で「春色マスク」 南島原の婦人服縫製会社

「春色マスク」を発案した純也専務(右)と家族=南島原市、杉の沢

 新型コロナウイルス感染拡大で全国的にマスクの品薄が続いている中、南島原市布津町の婦人服縫製会社「杉の沢」(下田健一社長)が、同社の製品作りで発生する残布(ざんぷ)を使った「春色マスク」を販売している。
 小児用マスクの不足に悩んでいた南島原市から製造を打診された。その過程で三男の純也専務(39)が「うちには色とりどりの生地がある。せっかく外に出掛けるならおしゃれも楽しみたい。女性を中心に需要があるはず」と製造に着手。婦人服の製造ラインを調節しながら、急ピッチで試作を重ねた。
 現在はピンクや水色、グレーなど5色を用意しているが色は「無限大」だという。純也専務は「服1着で約2~3メートルの残布が出る。世の中の役に立つうえ、生地の廃棄もなくなり一石二鳥。使ってみたいという声も相次いでいる」と喜んでいる。
 価格は1枚550円。送料は購入者負担。同社(電0957.72.6565)。

 


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