長崎県建築士協会諫早支部 40周年で意見交換  本明川生かし まちづくり

本明川を生かしたまちづくりをテーマに意見交換するパネリスト=諫早市永昌東町、L&Lホテルセンリュウ

 長崎県建築士協会諫早支部(田口輝彦支部長)の設立40周年記念講演がこのほど、諫早市内のホテルであり、本明川を生かしたまちづくりに取り組む市民やスポーツ関係者らが意見を交わした。
 川に関わる活動団体でつくる「本明川交流会」の鈴木勇次会長は近年、県内の高校、社会人の競技用ボート部が本明川下流域を練習拠点として活用している点を紹介。最長5キロの直線コースの同流域が、日本代表クラスの選手に評価されている一方、ボートの保管場所や休憩スペース、トイレ、宿泊施設、観客席など周辺環境の整備が追いついていない状況を説明した。
 県ボート協会の北野雄一強化部長ら3人が加わったパネルディスカッションでは、練習拠点の充実や合宿誘致を通して、地域活性化への展望が提言された。国土交通省長崎河川国道事務所諫早出張所の山村健志所長は「全国でまれな地域資源。多くの人が諫早に訪れるチャンス。行政が明確に練習拠点と位置付け、支援する必要がある」と指摘した。
 県建築士会の栄田元信副会長は「周辺施設などのインフラ整備を含めて、建築士の立場で新しいまちづくりに関われる」、北野強化部長も「私たちの活動を地域に知ってもらい、地域と連携したまちづくりが今後、重要になってくる」とそれぞれ述べた。

© 株式会社長崎新聞社