上五島-小値賀を無人ヘリが往復 JAL 離島物流の可能性探る

離陸する無人ヘリ=上五島空港

 日本航空(JAL)は18日、上五島空港(新上五島町)-小値賀空港(北松小値賀町)間で、産業用無人ヘリコプターを使い、血液の搬送を想定した実証実験をした。
 空港の利活用と離島の物流の可能性を探る狙い。長崎県によると、県営空港で無人機を使った輸送実験は初めて。
 ヤマハ発動機の協力で、観測業務などに使う無人ヘリ「FAZER-R G2」を飛ばした。両空港間の直線距離は約22キロ。同日はプログラミングされたコースを計約1時間半かけて往復した。衛星通信を用い、静岡県浜松市のヤマハの管制室に機体速度などの情報を送った。
 19日は、鮮魚を積んだ無人ヘリが上五島空港から直線距離で約35キロ離れた崎戸海浜公園(西海市)まで飛行。鮮魚を車に積み替え、JALの定期便で東京都内の飲食店へ運び、当日中の提供を目指す。
 上五島、小値賀両空港は県営で、ともに2006年に定期便を廃止した。

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