大寒「みそぎ」男女39人、心身清める 雲仙・千々石川

男女39人が水の冷たさに耐えながら心身を清めた=雲仙市千々石町

 20日は、一年で最も寒い時期とされる「大寒」。長崎県雲仙市千々石町の千々石川では早朝、恒例の「橘神社寒中みそぎ」があり、男女39人が冷たい川の中で心身を清めた。

 地元有志でつくる橘神社みそぎ会(宮本三平会長)が毎年開き22年目。県内外の20~69歳が参加した。
 男性は白いふんどし、女性は白装束の姿で本殿に参拝した後、たいまつを手に川へ移動。舟をこぐ動作の「鳥船」や「息吹」と呼ばれる深呼吸で体を温め、「エイ、エイ」と気合を入れて川の中に身を沈めた。
 同会によると、午前4時の気温は8度、水温は10.8度。参加者は約5分間、橘昌樹宮司の詠唱とともに手を合わせ、寒さに耐えながら“汚れ”が落ちるように祈った。
 初めて参加した南島原市の会社員、中野可菜さん(20)は「あまりの冷たさに頭の中が真っ白になった。健康に過ごせそう」とすがすがしい表情。社務所では七草がゆが振る舞われ、苦行を終えた参加者が舌鼓を打った。

たいまつを手に川辺に集う参加者=雲仙市、千々石川

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