反核平和訴え 長崎で「映画と朗読プロジェクト」

今年の長崎平和宣言に盛り込まれた詩を朗読する岩永さん=長崎市、長崎原爆資料館

 原爆に関する作品の上映や朗読を通して反核平和を訴える「ナガサキ映画と朗読プロジェクト」(実行委主催)が14日、長崎市平野町の長崎原爆資料館で始まり、多くの市民らが訪れている。15日まで。入場無料。
 東京の映画監督、稲塚秀孝さん(69)が主導し、地元の朗読グループなどの協力で今年初めて開催。2日間で映画とテレビのドキュメンタリー番組計4本を上映、中学生から高齢者までの市民やプロの俳優が朗読を披露している。
 14日のオープニングであいさつした稲塚さんは、同市の作家、青来有一さんが寄せた「映画を見て朗読を聞いて、語り合うことが、語り継ぐことになる」との言葉を紹介。活水高非常勤講師の岩永克子さん(74)が、今年の長崎平和宣言に一部が盛り込まれた被爆者、山口カズ子さんの詩の全文を朗読した。
 続いて、広島原爆の被爆者が出演し、被爆直後の惨状を再現した映画「ひろしま」(1953年、関川秀雄監督)を上映。友人と見に来た福岡市の高校1年、日高紗英さんは「今と全然違う環境で(戦時中、子どもに)戦争はいいことだと思わせていた場面があり、嫌だなと思った」と話した。

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