溶岩ドームの崩落想定して避難訓練 島原・安中地区

初期消火訓練をする住民ら=島原市船泊町、島原中央高

 雲仙・普賢岳の噴火災害で甚大な被害を受けた長崎県島原市安中地区で17日、普賢岳の噴火活動により形成された溶岩ドーム(約1億立方メートル)が、地震の発生で崩落の恐れがあると想定した防災避難訓練を実施した。
 2014年、市が主催した訓練をきっかけに、同地区町内会連絡協議会などが毎年開催。今回は、本年度から組織強化を図っている同地区の自主防災会が開いた。
 訓練には全33町内会の住民や、市消防団の14~16分団員ら計約510人が参加した。住民らは最寄りの一時避難所にそれぞれ集合。町内会ごとに避難者数などを把握後、消火栓の開栓手順なども確認した。
 指定避難所である島原中央高では、一次避難所から移動してきた住民ら約230人が、消火器を使った初期消火や救急救命の訓練をした。同防災会の横田哲夫会長(69)は「消防団との連携が確認できたほか、高齢者の避難など課題も見えた」と話した。

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