京セラICT拠点「長崎イノベーションラボ」開所

テープカットで開所を祝う京セラの谷本社長(右から3人目)ら=長崎市、クレインハーバー長崎ビル

 京セラコミュニケーションシステム(京都市、KCCS)の情報通信技術(ICT)研究開発拠点の開所式が13日、長崎市出島町のクレインハーバー長崎ビル3階の現地であった。名称は「長崎Innovation Lab(イノベーションラボ)」に決まり、来年4月から事業を開始する。
 KCCSによると、ICT拠点は全国10カ所目。長崎では、まずホームページやアプリケーションのセキュリティーの脆弱(ぜいじゃく)性診断事業から着手。AIによる不良製品の自動識別検査システムや、IoT(モノのインターネット)のプラットフォーム(基盤)の開発に広げる。人員は3人からスタートし、5年以内に約50人体制に拡大する。
 多様な働き方に対応するモデルオフィスと位置付け、個人の席を固定しない「フリーアドレス」を採用。ハンモックを置いたり、立ち話でアイデアを書き込めるよう壁をホワイボード化したりと、IT技術者が発想豊かに能力を発揮できるよう利便性と快適性を高めた。
 開所式には中村法道知事や黒瀬善仁KCCS社長らが出席。KCCSの親会社、京セラ(京都市)の谷本秀夫社長は「雇用や地元企業との協業を通じ体制強化を図り、地域活性化に貢献したい」とあいさつし、テープカットで祝った。

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