戦争の実態知って 元米海軍看護兵 シュノールさん訴え

講演するシュノールさん=長崎市桜町、長崎地区労会館

 平和を求める米国の退役軍人らでつくる団体「ベテランズ・フォー・ピース」のスーザン・シュノールさん(76)が5日、長崎市桜町の長崎地区労会館で講演。ベトナム戦争の実態や世界各地にある米軍基地の現状などについて話した。
 ベトナム戦争中の1967~69年、シュノールさんは米海軍看護兵として負傷兵を看護した。現在はベトナム戦争中に米軍が散布した枯れ葉剤による被害者を救済する活動を続けている。
 シュノールさんは、枯れ葉剤の影響で苦しむベトナム人被害者や帰還兵の子どもや孫にまで支援を広げるよう求めた救済法案を米下院に提出したと説明。「私たちの使命は、敵同士だった人と仲直りをし、和解の道を歩むことだ」と語った。
 長崎大多文化社会学部1年の渡邉真由さん(19)は「枯れ葉剤の影響でいまだに苦しむ人がいるなど、戦争は終わっていないということを知った。次世代に伝えていかなければならない」と話した。
 安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会が主催。約60人が参加した。

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