入院患者らに生演奏を楽しんでもらおうと、長崎市深堀町1丁目の長崎記念病院が1978年から続けている無料のロビーコンサート「さわやかコンサート」が17日、300回の節目を迎えた。同市のギタリスト山口修さん(64)ら音楽家5人がクラシックや演歌、ポップスなど多彩な楽曲を病院の中に響かせた。
同病院によると、コンサートは山口さんの父、正男さん(故人)の入院をきっかけに、当時の担当医だった同病院会長の福井洋さん(82)と山口さんの2人で企画したのが始まり。現在は月1回のペースで続けている。
300回目は、山口さんや妻でソプラノ歌手の純子さん(60)、フルート、クラリネット、ファゴット奏者が息の合った演奏と美しい歌声を披露。車いすのお年寄りや病院スタッフ、近隣住民ら約140人の聴衆を魅了した。6月から入院している本山絹枝さん(80)は「力が湧いた」と喜んでいた。
病院から花束を受け取った山口さんは「最初に父が聴いてくれたことを思い出した。心を育てるという私の音楽活動の原点がここにある」、福井さんは「癒やしの場になればと始めたコンサートだった」といずれも感慨深げだった。
300回の無料のロビーコンサート 長崎記念病院
- Published
- 2019/09/19 00:00 (JST)
- Updated
- 2019/09/19 11:09 (JST)
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