「ヒロシマ・ナガサキ展」 来夏 オランダ・ライデン市で 追悼平和祈念館 被爆樹木贈呈も調整

田上市長に原爆展の開催を報告するスヒールメイヤー館長(右)=長崎市役所

 長崎市平野町の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館は2020年7月16日~11月8日、オランダ・ライデン市の日本博物館シーボルトハウスで原爆の惨禍を伝える「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開く。10日、関係者が市役所を訪れ、田上富久市長に概要を報告した。
 追悼平和祈念館は被爆60年にあたる05年度から海外で原爆展を開いている。オランダでの開催は2回目、ライデン市では初めて。原爆写真パネル約30点や、被爆体験記などを展示。被爆体験講話も予定している。シーボルトハウスは同時期に、長崎原爆資料館と広島平和記念資料館の収蔵品計20点も展示する予定。また、ライデン市の要望を受け、長崎市は被爆樹木を贈呈するよう調整している。
 田上市長は「核の傘にあるオランダは核兵器禁止条約が採択された会議に参加した国。被爆75周年という節目の年に同国で開催できることは大きな意味がある」と話した。
 日本博物館シーボルトハウスのクリス・スヒールメイヤー館長は「戦争は二度と繰り返してはいけないという単純なメッセージを伝えたい。そして、交流を通じ長崎との関係がより強まることを望んでいる」と語った。

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