「今の世界は、平和とは言えない」 講話と音楽 コラボ  被爆者・山川さん、FUNKIST・染谷さん

トークライブで原爆や平和について意見を交わした山川さん(中央)とFUNKISTボーカルの染谷さん(左)=長崎市目覚町、ギャラリーヘキサ

 「8.9 NAGASAKI PEACE TALK&LIVE」が9日夜、長崎市内であった。サッカーJ2、V・ファーレン長崎の応援歌「V-ROAD」を歌う2人組バンド「FUNKIST(ファンキスト)」のボーカル、染谷西郷さん(40)と、県被爆教職員の会の山川剛さん(82)が、原爆や戦争の悲惨さや平和の在り方について意見を交わした。
 市民団体「ゆいまーる長崎」(向井文康代表)主催。昨年までは諫早で開いていたが、3回目の今年、初めて長崎市で開催した。2人の共演は2回目。山川さんは8歳の時、爆心地から約4キロ離れた長崎市浪の平町で被爆した当時の記憶を紹介した。
 「平和の対義語は暴力」と指摘し、「銃乱射事件などが相次いでいる今の世界は、残念ながら平和とは言えない」と山川さん。「平和について学ぶ『入り口』は現在にある」と呼び掛け、日常の世の中の動きに関心を持つことが平和を考える上で重要だと訴えた。
 トーク終了後は、染谷さんらアーティスト3組による音楽ライブがあり、集まった観客約80人を魅了した。

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