長崎市本尾町の浦上天主堂で9日夕、平和を祈願するミサがあり、米オハイオ州ウィルミントン大平和資料センターから返還された被爆十字架が祭壇に奉納された。信徒らによる恒例のたいまつ行列もあり、平和への決意を込めた光の列が暗闇に包まれた被爆地を優しく照らした。
ミサには同センターのターニャ・マウス所長が参列し、「非人道的な原爆の投下は悲しく、恥ずかしい。被爆十字架が世界を平和へと動かすことを願う」と返還への思いを語った。
信徒らは祈りをささげた後、被爆マリア像を載せたみこしを担ぎ、竹製のたいまつやペンライトを手に平和公園まで練り歩いた。
「長崎が最後の被爆地であってほしい」との思いで友人と参列した純心中1年の中村維月さん(12)は「戦争について学んだことを後世に伝えていきたい」と語った。
被爆十字架 ミサで奉納 浦上天主堂・たいまつ行列
- Published
- 2019/08/10 00:10 (JST)
- Updated
- 2019/08/10 11:37 (JST)
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