核廃絶訴え平和行進 爆心地公園にゴール

ゴールする国民平和大行進の参加者たち=長崎市、爆心地公園

 「原水爆禁止国民平和大行進」が6日、長崎市松山町の爆心地公園にゴールした。台風8号の影響で出発時刻や距離を変更したが、沿道の市民らに核兵器廃絶を訴えながら力強く歩いた。
 原水爆禁止日本協議会(原水協)などが1958年から毎年実施。11コースで全都道府県を歩いた。沖縄、広島、宮崎を出発した三つのコースが1~2カ月かけ長崎を目指した。一行は福岡県内で合流。県内入りした1日からゴールまで延べ約600人が参加した。
 終結集会には、約100人が参加。里正善県実行委員長は、米ロの「中距離核戦力(INF)禁止条約」が2日に失効したことに触れ「2年前に核兵器禁止条約が採択され、批准国は25カ国に広がった。INF条約が失効しても恐れるに足りない。一歩一歩の行動をさらに続けていきたい」とあいさつした。
 広島からのコースを通しで歩いた藤元理津子さん(73)=東京都葛飾区=は「行進を通し、戦争をなくす社会をつくるという生きがいを見つけることができた」と晴れやかな表情で語った。

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