「山本二三展」きょう開幕 壱岐・一支国博物館 壱岐の風景描いた作品など60点

「夏の壱岐、乙島の灯台」ⒸNizo Yamamoto/KAIEISHA

 20日から長崎県壱岐市芦辺町の市立一支国博物館で開かれる特別企画展「山本二三展~長崎・五島が生んだアニメーション美術監督~」(同館主催、長崎新聞社共催)の内覧会が19日あり、五島市出身のアニメーション美術監督、山本二三さん(66)が来場して作品を解説した。
 山本さんは、スタジオジブリ作品の背景画などを手掛けたことで知られる日本アニメーション美術の第一人者。企画展では、「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」などの原画や複製画、五島の風景を描いた「五島百景」など約60点を展示。作品にまつわる制作秘話や苦労話も紹介している。
 壱岐の風景を題材にしたオリジナル作品「夏の壱岐、乙島の灯台」も出品。5月に壱岐を訪れて島を巡り、一番印象に残った景色を元に描いた。「飛行機の窓からこの景色が見え、ここを描こうと決めた。海の青を出すのが難しかった」と振り返った。
 作品の制作過程などを撮影した約20分の映像も同館で公開している。
 山本さんは「若い時から60代までの作品を展示している。スタイルの違いなどを見つけると面白いと思う」と話した。
 企画展は9月16日まで。

「天空の城ラピュタ」の背景画の前で説明する山本さん=壱岐市立一支国博物館

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