中国人原爆犠牲者を悼む 長崎・平和公園

追悼碑の前で、黙とうをささげる参列者=平和公園

 戦時中に強制連行され、長崎原爆で犠牲となった中国人32人の追悼式が7日、長崎市松山町の平和公園内にある追悼碑の前であった。約60人が参列し、不戦の誓いを新たにした。
 追悼碑は2008年、故本島等元長崎市長らを中心とする市民有志が建立。以来、「『浦上刑務支所・中国人原爆犠牲者追悼碑』維持管理委員会」(内田雅敏弁護士ら共同代表4人)が、日中戦争の発端となった盧溝橋事件が起きた7月7日前後に式を開いている。
 式では参列者が黙とうをささげ献花をした。内田共同代表は「戦争で無念の死を遂げた人たちやアジアの民衆などと共闘し、憲法改正に反対していきたい」とあいさつした。
 在長崎中国総領事館の崔龍領事は「中国は建国70周年、日本は令和の時代を迎え、両国関係は新たな出発点に立っている。正確な歴史を伝え、交流を推進しながら共同発展を目指したい」と述べた。

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