観光客最多3550万人 2018年、長崎県統計 世界遺産追い風

 長崎県は26日、2018年の観光統計を発表した。長崎県を訪れた観光客延べ数は3550万2250人(前年比1.1%増)、観光消費額は約3778億5千万円(同0.4%増)で、いずれも過去最高だった。同年7月の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録などが追い風になったという。
 今回から統計手法を全市町で見直し、17年の数値は再算定。16年以前の数値は推計値としている。
 県観光振興課によると、観光客延べ数のうち日帰り客は約2048万5千人(同0.1%増)。宿泊を伴う人の滞在日数を人数に換算した「宿泊客延べ滞在数」は約1501万8千人(同2.5%増)だった。世界遺産の構成資産や周辺施設への来場者が大幅に増加したことや、クルーズ客船の乗客乗員数が5年連続で過去最高になったことなどが影響したという。
 宿泊客延べ滞在数のうち外国人は約165万人(同6.6%増)、延べ宿泊客数約836万3千人に占める外国人は約93万人(同4.9%増)で、宿泊を伴う外国人観光客数は右肩上がりとなった。
 観光消費額の平均単価は日帰り客が8076円(同2.6%減)、宿泊客が3万1921円(同0.02%増)。修学旅行者数は約44万9千人(同1.7%増)だった。
 市町別の観光客延べ数は長崎市が約1045万4千人でトップ。佐世保市が約745万7千人、雲仙市が約285万2千人と続いた。

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