「e-Oshima」命名式 国内初の完全電池駆動船 大島造船

集まった市民の小旗で見送られる「e-Oshima」=大島造船所

 大島造船所(長崎県西海市)が建造した国内初の完全電池駆動船「e-Oshima」(340トン)の命名式が12日、同造船所であった。自動操船システムを備え、同社の来賓送迎船として活用しながら、航路保持や衝突防止などの機能確立を目指す。

 全長35メートル。乗客定員50人で、乗用車8台を積める。電池駆動船としては国内最大級。モーターが動力源で騒音や振動を軽減、排ガスも出さない。約2時間半でフル充電できる。

 命名式には、開発に携わった関係者など約70人が出席。体験航行のため出港する船を、市民ら約100人が小旗を振り、見送った。

 南尚会長は「電機、電池メーカーも加わりオールジャパンで取り組んだ電気船舶の第一歩。世界の技術革新に遅れないよう、チャレンジしたい。地域の若い人たちのためにも、先端技術を取り入れ、(人工)知能化した工場作りも進めたい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社