4選の佐世保市長に聞く 朝長則男氏 人口減抑え 市政進化 IRの誘致 丁寧に説明

4期目の抱負を語る朝長則男氏=佐世保市役所

 -4期目の抱負を。
 3期12年の実績と、これからの期待感が評価された。(重要施策に掲げる)八つのリーディングプロジェクトと(産業振興、福祉、子育て支援など)六つの基本政策に取り組み、まちづくりを遂行する。こうした政策で人口減少を食い止める。限界集落対策として、交通弱者を支援する予約制乗り合いタクシーの充実も必要だ。若干の批判票もあったので、そこにも配慮しながら市政を進化させる。
 -多選が批判票につながったと考えるか。
 多選批判を(私に)直接する人は少なく、間接的にもあまり聞かなかった。4選になるが、継続する事業に対し、一定の理解を示してもらったと思う。体力的にはまだ十分仕事ができるし、気力も充実している。(70歳の)年齢は気に掛けていたがクリアできた。
 -重要施策のカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致は反対意見もある。
 IRは国の方針が固まったばかり。制度設計もing(現在進行形)の状況で、十分な説明をできる材料がそろっていなかった。これから動きが本格化し、「長崎IR」の具体的な内容を市民や議会に丁寧に説明し、理解してもらいながら進める。IRは地方創生の鍵になる。少しの反対があっても国の区域指定を受けるため頑張る。
 -石木ダム建設も疑問の声が根強くある。
 1994年の大渇水を知らない若い世代や転入者が増え、ダムの必要性が市民に十分伝わっていない。既存のダム施設が老朽化している課題もあり、新たな水源が不可欠だと呼び掛ける。事業主体の県とともに、法律にのっとり進める。
 -投票率は50.11%で戦後最低を更新した。
 同時にあった市議選の立候補者は増えていたので、もう少し活気があってよかった。全国的にも選挙への無関心がまん延し始めている。若者が投票しなかったり、高齢者が投票所に行けなかったりするなど、さまざまな要因が重なったのではないか。選挙管理委員会が考える仕事だが、期日前の投票所を増やすなどシステムづくりがあっていい。
 -5期目を目指す考えは。
 (任期が終わりに近づいた)その段階で考えることで、体調や市民のムードなどを総合的に勘案しなければならない。今の段階で判断することではない。

© 株式会社長崎新聞社