自動運転社会へ連携 対馬市と明治大が協定

 明治大(東京)と対馬市は21日、自動運転社会の実現に向けた連携協定を締結した。公共交通への導入を見据え、人の運転なしで自動走行する「自動運転バス」の実証実験をする予定。

 人口減少で人手不足に直面している同市と、明大自動運転社会総合研究所が協力し、自動運転による地域の持続的発展を目指す。山から木材を切り出し搬送を容易にするトラックや、海洋ごみを漂流段階で回収する船の導入も考えている。

 明大によると、バス実験は全国で初めてハンドルやブレーキがないフランス製の15人乗りを公道で走らせる。実施時期やコースなどの詳細は調整中という。学生1人が4月以降、臨時的に市職員となり、実験のサポートなどをする。

 調印式は明大であり、土屋恵一郎学長は「対馬のいろいろな課題の克服に貢献していきたい」とあいさつ。比田勝尚喜対馬市長は「人口減少に悩む島に変化をもたらしてくれる」と期待した。

連携協定を締結し握手する土屋学長(中央)と比田勝市長=東京都千代田区、明治大

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