平和願って楽曲創作 修学旅行で来崎 京都・嵯峨中

 京都市立嵯峨中の3年生が、被爆地長崎での修学旅行を基に、平和の願いを込めたオリジナル曲を創作した。曲名は「つなぐ 幸せの空に」。3日、長崎市平野町の長崎原爆資料館で、生徒たちの歌声がDVDで披露された。
 歌詞は「喜びも悲しみも種となり やがて花となっていく」「あの日の記憶 ここにある希望 今から伝えよう」などと表現。平和を未来へ継承しようとの願いが、明るい曲調の中に込められている。
 県などは各市町と連携した修学旅行の誘致に取り組んでいる。同校の約180人は昨年春、3日間の日程で訪問した。南島原市での民泊体験や長崎市でのフィールドワークを基に事後学習として創作。生徒たちが作詞を担当し、作曲は同校OBらに依頼した。
 この日、同館を訪れた生徒代表の井上陽和(ひより)さん(15)と小林果乃(かの)さん(15)は、長崎市と南島原ひまわり観光協会の関係者に曲のパンフレットや楽譜などを寄贈。井上さんは「長崎の小中学校でも曲が歌われてほしい」、小林さんは「戦争の悲惨さを伝えていかなければならない、という思いを歌詞に込めた」と話した。

生徒を代表して長崎を訪れた井上さんと小林さん=長崎原爆資料館

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