BSL4施設 28日着工 長崎大学長が見通し

 長崎大が長崎市の坂本キャンパスに設置を計画している感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」について、同大の河野茂学長は11日の定例会見で、28日に着工する見通しを明らかにした。
 同大によると、18日から建設業者が予定地周辺にフェンスを設置。26日に同大や県、長崎市の関係者らで起工式を実施する予定。年度内は、建築物を支えるくいを打つために掘削作業などをする予定という。
 同施設はエボラ出血熱など致死率が高い感染症の病原体を扱うため、坂本キャンパス周辺の住民の間には根強い反対論もある。河野学長は「施設に賛成反対の声があることを受け止め、安全管理マニュアルや緊急時対応の具体的な検討を進める」としている。
 また会見では、同大の文教キャンパスや同大教育学部付属小中学校の周囲などにあるブロック塀(総延長約1500メートル)を撤去してフェンスなどを設けると説明。大阪府北部地震で小学校のブロック塀が倒れ、女児が死亡した事故を受けて実施する。この春から始め年内には終える予定という。

BSL4施設の着工予定日を明らかにした河野学長=長崎大

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