長崎県立総合運動公園陸上競技場(愛称トランスコスモススタジアム長崎、諫早市)について、愛称の命名権を持つ業務受託業大手のトランスコスモス(東京)が、権利の切れるこの夏以降も再契約する方向で長崎県と交渉に入ることが9日、分かった。
命名権を巡っては、長崎県が新たな財源を得て施設のサービス向上に活用しようと2016年に公募した。同社が同年8月~19年7月末までの3年間の期間で契約している。命名権料は年間1050万円(税抜き)。
同社はさまざまな企業から総務や経理、人事などの業務を受託するセンターを15年に長崎市に開設。1月中にも同様のセンターを佐世保市に開設して3年後には400人の雇用を目指す。命名権の再契約により長崎県内認知度をさらに上げ、人材確保につなげる考えだ。
長崎県によると、1月中に同社が県に再契約を申し込めば、優先交渉権が得られる。契約期間や契約料は同社と県の交渉で決まる。
競技場は、今季はJ2で戦うV・ファーレン長崎の本拠地であり、陸上大会やイベントなども含めて年間100日程度活用されているという。同社の担当者は「命名権を得たことによる知名度アップの効果は大きい。再契約をすれば地域貢献にもなり、長崎で働く社員のモチベーション向上にもつながる」としている。