「温泉むすめ」でスタンプラリー 声優イベント企画中

 長崎県雲仙市と鹿児島県霧島市は2月から、両市の温泉を擬人化したキャラクター「温泉むすめ」を活用したスタンプラリーを始める。声優を招いたイベントも企画中。温泉や国立公園といった従来の素材に加え、温泉むすめの魅力で若者など新たな客層の取り込みを狙う。
 温泉むすめは、全国各地の温泉を擬人化し、イラストレーターと声優による企画で、イベント運営会社のエンバウンド(東京)が主催して昨年3月始動。全国各地の温泉に114人がおり、それぞれ別のイラストレーターが描き、違う声優が演じる。雲仙市にはシスターをモチーフにした雲仙温泉の「雲仙伊乃里(いのり)」、霧島市には利き酒が得意という設定で霧島温泉の「霧島黒恵(くろえ)」がいる。
 両市は1934年に日本で最初の国立公園に指定された縁で、2006年から姉妹都市盟約を結び、物産展の共同開催などを続けている。昨年、両市に温泉むすめが誕生したことを受け、交流促進と周遊性を高めようと共同でスマートフォンの位置情報サービスを活用したアプリの開発に着手した。
 仁田峠や雲仙地獄などでアプリを起動させると、スタンプを獲得。両市計約10カ所の観光地を回って一定数のスタンプを集めると温泉むすめのグッズと交換でき、抽選でオリジナルの風呂おけやバスタオルなどが当たる。期間は2~3月の予定で、声優を招いたトークショーなどのイベントも企画中だ。
 声優のサイン入りパネルなどが展示された雲仙温泉観光協会にはファンが“聖地巡礼”で訪れる。雲仙市観光物産課は「むすめの魅力を生かして新たな客層を取り込み、誘客増加につなげたい」としている。

「霧島黒恵」🄫温泉むすめ/Enbound,Inc.(左)「雲仙伊乃里」🄫温泉むすめ/Enbound,Inc.(右)

© 株式会社長崎新聞社