南島原市PR動画第2弾 年内にもエキストラ募集

 南島原市観光ショートフィルム第2弾の制作が決まり、南島原市が2日、制作発表会を市内で開催。監督を務める長崎市の映像ディレクター野上鉄晃さん(36)らが意気込みを語った。第1弾は短編映画風の約8分だったが、今回は30~40分に拡大する。市民エキストラ100人近くの募集を年内にも始める予定。

 南島原市シティプロモーション事業で、NIB長崎国際テレビに委託。昨秋の第1弾「夢」も野上さんが監督。若くして死別した女性を愛し続けた男性が50年前に戻り、伝えそびれた思いを告白する-という切ない恋物語。随所にさりげなくお盆の祭りや廃校舎など南島原の景色をちりばめた。

 企業や自治体が物語性を前面に出した映像で感動を与えつつ間接的に商品を売り込む「ブランデッドムービー」に仕上げており、ユーチューブなどで約90万回再生。今年6月に東京であった短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」の観光映像部門で国内519作品中、最高賞に輝いた。

 第2弾は、南島原市外から同市を訪れた少年の心の再生を明るく描く物語。震災を機に両親と別れ、住民や風景に触れながら「この地で生きていこう」と成長する。ロケハンを先月始め、来年1月22~31日に撮影する。3月に完成予定。エキストラは小学生を30人、海岸バーベキューの場面で30人以上、同窓会シーンで20代半ばの30人などを募る。詳細は南島原市ホームページなどで近日掲載する。

 野上さんは「テーマは愛。島原半島にはたしかな愛があるからこそ雲仙・普賢岳噴火災害から復興できたと思い、着想を得た。南島原の美しい景観や心、つながりを世界に届けたい」と話した。

第2弾について語る野上さん(右から3人目)ら関係者=長崎県南島原市、西有家総合学習センターカムス

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