坂本幹彦少佐の慰霊碑の歩道「忘れじの道」と命名 諫早商業高生ら表示板除幕

 1944年11月21日、米軍のB29爆撃機に零式艦上戦闘機(ゼロ戦)で体当たりした坂本幹彦少佐(享年21)の慰霊碑がある長崎県諫早市高来町の歩道が、長崎県立諫早商業高の生徒によって「忘れじの道」と命名。11月30日、歩道入り口近くに設置した表示板の除幕式があった。

 式には約20人が出席。生徒会の鉄屋美月さん(17)は「戦争のない未来への姿勢を継承していけるよう、若い世代が取り組んでいきたい」と話した。

 慰霊碑は1992年建立。この時活動した市民有志らで発足した日米友好追悼の会実行委(犬尾博治実行委員長)などが2015年、約100メートルの歩道を整備した。

 諫早商業高が命名に携わったのは今年8月9日の平和研修発表がきっかけ。生徒会メンバーが少佐とB29搭乗員のことを取り上げようと犬尾さんを訪ねた際、歩道の名付け親になってほしいと依頼を受けた。全校生徒から募った案のうち「戦争で犠牲になった、全ての人の命を忘れない」という意味が込められた道の名前を実行委が選んだ。

関係者が集まり執り行った表示板の除幕式=長崎県諫早市高来町

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