核廃絶への具体策検討 14、15日 長崎で「賢人会議」

 外務省は8日、長崎市で14、15両日に開く核軍縮に関する「賢人会議」の概要を発表した。県美術館(出島町)を会場に、核兵器を削減・廃絶する上で乗り越えるべき課題の特定と、具体的な解決策の検討を主要議題とする。

 同会議は、長崎の被爆者で、日赤長崎原爆病院の朝長万左男名誉院長ら国内外の専門家17人が委員を務める。会合は昨年11月に広島、今年3月に東京で開き、今回3回目。同会議は3月末、核兵器禁止条約などを巡り、核保有国や日本など「核の傘」に依存した国と、非保有国との対立が深まっているため「橋渡し」が必要とする提言書を河野太郎外相に提出していた。

 今回は、核兵器の存在価値を巡る議論をはじめ、軍縮と安全保障を巡る「困難な問題」を中長期的な観点から話し合う。そこでの意見を、政府が今後どう生かしていくかは「今のところ未定」(外務省)という。

 委員らは期間中、被爆者の講話を聞くほか、被爆遺構がある市立城山小を視察する。

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