長崎県内初 発達障害に特化した子育て支援センター

 長崎市は9日、発達障害の子どもがいる保護者などが気軽に集まって交流し、悩みや相談を共有できる子育て支援センター「にじのくに」を三芳町の市営三芳住宅E棟1階に開設した。県や市によると、発達障害に特化した同センターの開設は県内で初めて。
 市によると、市内に10カ所ある既存の子育て支援センターは「悩みを共感してもらいにくく、気軽に利用しづらい」といった声が発達障害の子どもがいる保護者から寄せられたことが開設のきっかけ。
 「にじのくに」はいずれも未就学の発達障害児や発達が気になる子どもと保護者らが対象。296平方メートルの広さに遊具や絵本などを取りそろえた部屋や授乳室、イベント用の部屋があり、専門家の講習会や、母親同士の交流の場を設ける予定。
 市が約225万円の予算で整備し、発達障害児の親などでつくる市民団体「チャレンジドファミリー長崎」が市の補助を受けて運営する。代表の吉田雅美さん(36)は重度の知的障害の子ども(10)の母親。5年前から同団体で発達障害の子どもがいる親の相談場所を作ってきた。
 吉田さんは「母親は、子どもの発達障害を誰に、どこで相談すればいいのか分からない。一人で悩みを抱え込まずに不安を解消し、福祉サービスの利用を知ってもらうきっかけにしたい」と語った。
 開設日は、毎週火、水、金曜日の午前10時~午後3時まで(祝日、年末年始は休館)。利用料金は1回1組100円。同団体スタッフ2人が常駐する。問い合わせは同団体(電095・842・0116)。

9日に開設したチャレンジド子育て支援センター「にじのくに」=長崎市三芳町

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