核廃絶 指導者の信念重要 長崎で市民セミナリヨ 長大レクナ 副センター長が講演

 長崎市浦上地区の歴史を学び、平和について考える「市民セミナリヨ」が29日、長崎市平和町の浦上キリシタン資料館であった。長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)の吉田文彦副センター長が講演し、「核廃絶を目指す指導者の登場を促す市民の活動が重要」と訴えた。
 約20人が参加。吉田氏は1986年にアイスランド・レイキャビクで開催された米ソ首脳会談に触れ、両国の首脳が非核化の認識を共有したことが後の冷戦終結につながったと紹介。「政治指導者が信念を持って行動すれば世界は変わる」とした。「核兵器は悪という認識を広め、核の抑止力に代わる安全保障政策を考えるべきだ」と述べた。
 市民セミナリヨは市民団体「アジェンダNOVAながさき」(林田愼一郎代表)が主催。次回は10月27日、同館で幕末維新期のキリシタン弾圧「浦上四番崩れ」をテーマに講座を開く。

講演する吉田氏=長崎市、浦上キリシタン資料館

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