「フランス近代絵画と珠玉のラリック展」来月20日から 佐世保市島瀬美術センター ルノワール、ミレーら 巨匠一堂

 「ゆとりとやすらぎの提供」をテーマに絵画とガラス工芸品を集めた「フランス近代絵画と珠玉のラリック展」(島瀬美術センター、長崎新聞社主催)が10月20日~12月2日まで、佐世保市島瀬町の同センターで開かれる。同センターの開館35周年記念事業。九州と中国・四国地方では佐世保市だけの開催。センターは「バルビゾン派からエコール・ド・パリまで一堂にそろうまたとない機会。ゆっくりと心を和ませ芸術の秋を楽しんでほしい」と呼び掛ける。
 オフィスコーヒーや介護事業などを展開するユニマットグループ(東京)の創業者、高橋洋二氏が収集した「ユニマットコレクション」の美術品96点を展示。初めての巡回展としてこれまで兵庫、岩手、北海道で開かれている。
 絵画は19世紀から20世紀中ごろまでの作品71点を紹介。ミレーの肖像画の傑作の一つで少女の愛らしい表情が目を引く「犬を抱いた少女」や、柔らかな筆致で描かれたルノワールの「髪を結う少女」など、美術史に名を残す巨匠の作品が多数並ぶ。
 絵画とともに集められた25点のガラス工芸品は、宝飾デザイナーから転身したガラス作家、ルネ・ラリックの作。アールデコの優雅な作風が特徴で、色鮮やかな皿や花瓶、水差しなどの作品を見ることができる。
 期間中は島瀬美術センターの学芸員によるギャラリートークをはじめ、フランスの家庭料理の講座やオペラのコンサート、絵画教室など多彩なイベントも開かれる。金、土、祝前日、最終日は開館時間を午後8時まで延長し(通常午後6時)、落ち着いた雰囲気で美術品を楽しむことができる。入館料は一般1200円、大学・高校生千円、中学生800円(前売り、団体は200円割引)。問い合わせは同センター(電0956・22・7213)。

ピエール=オーギュスト・ルノワールの「髪を結う少女」(ユニマットコレクション)
ジャン=フランソワ・ミレーの「犬を抱いた少女」(ユニマットコレクション)

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