陸自大村駐屯地 毒グモ141匹確認 長崎県が注意呼び掛け

 長崎県は7月に陸上自衛隊大村駐屯地(大村市)で毒グモのセアカゴケグモが141匹見つかり、周辺に生息が拡大する恐れもあるとみて、かまれないよう注意を呼び掛けている。県内では同駐屯地で2016年8月に初めて確認されて以来、累計500匹が見つかり、駆除している。
 セアカゴケグモはオーストラリア原産の特定外来生物。雌の成体の体長は約0・7~1センチ。腹部に赤色の斑紋があるのが特徴。雌だけが毒を持ち、かまれると針で刺されたような痛みがあり、赤く腫れたりする。数時間から数日で症状は治まるが、海外では進行性の筋肉まひが生じる重症例や死亡例があるという。
 累計500匹のうち491匹は同駐屯地で見つかり、繁殖が続いているとみられる。ただ、7月30日には駐屯地に隣接する住宅地でも1匹発見された。県自然環境課は「見つけたら靴で踏みつぶすか、殺虫剤で駆除し、県や市町に連絡してほしい」と呼び掛けている。

大村市内で発見されたセアカゴケグモ(県提供)

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