小学生ら平和の尊さ学ぶ 被爆者の紙芝居や講話通じ

 平和の尊さを伝える「ながさき子ども平和学習会」が8日、長崎県長崎市城山町の長崎市立城山小であった。長崎県内の小学1年から高校3年までの26人が参加し、被爆者による被爆体験を描いた紙芝居や講話、交流などを通じて学んだ。
 学習会は、被爆者が年々高齢化し被爆・戦争体験の継承が課題となる中、子どもたちに平和について考えてもらおうと生活協同組合ララコープ(長崎県西彼長与町)が2016年から毎年開催している。
 被爆者の三田村静子さん(76)が原爆の悲惨さや放射線の恐ろしさについて自作の紙芝居で伝えた。参加者はその後、五つのグループに分かれて意見交換。「一日一日を当たり前に暮らせることが平和」「被爆地から、戦争のない世界の実現をもっと訴えたい」などと意見が上がった。
 活水高3年の山口未侑さん(18)は「被爆者はいまだに心と体の傷が癒えていない。改めて戦争はいけないことだと実感した」と話した。

紙芝居を使い被爆体験を学ぶ子どもたち=長崎市立城山小

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