戦時中のくらし展 平和考える機会に 長崎市歴史民俗資料館 8月19日まで

 戦時中の生活用品など約230点を集めた企画展「戦時中のくらし展」が14日、長崎市平野町の市歴史民俗資料館で始まった。8月19日まで。
 企画展は、現代と戦時中の暮らしを比べ、平和の尊さを考える機会をつくろうと同館が主催し、2007年から開いている。
 会場には、日本軍がアジアの都市などを攻撃した日付や、影響下に置いた地域が色分けして記されている1942年の「大東亜戦争世界要図」や、軍隊用水筒などの装備品を展示している。
 中には、日独伊三国同盟を示す旗や戦闘機、戦車が描かれた産衣(うぶぎ)も。同館は「国民こぞって戦意高揚を図っていることを表すめったに見られないもの」としている。
 一方で、市民が出征兵士の安全と無事帰還を祈った「千人針」なども並ぶ。家族4人で初めて同館を訪れた米国のテイラー・クリフさん(55)は「戦時中に国民が身に着けていたものや国旗など、当時の暮らしに驚くものばかりだった」と話した。
 開館時間は午前9時から午後5時(入館は午後4時半まで)。月曜休館。無料。

戦時中の生活用品など約230点を集めた企画展=長崎市歴史民俗資料館

© 株式会社長崎新聞社