詐欺被害防いだ運転手に感謝状 佐世保署 元町タクシーの木寺さん「今後も協力したい」

 乗客の特殊詐欺被害を防いだとして、佐世保署は13日、佐世保市の元町タクシー乗務員、木寺良幸さん(62)に署長感謝状を贈った。

 同署などによると、1月22日夜、木寺さんは60代女性を乗せ、市内のコンビニに向かった。約1時間後、再び女性から配車依頼があり、同じコンビニに行くよう指示された。

 2回目だった上、女性が不安そうな様子だったことから、木寺さんは不審に思い目的を尋ねた。女性は「訴訟最終告知のはがきが届き、今日中に10万円支払わないといけない」と説明。コンビニの現金自動預払機(ATM)で通帳が使えず、今度はキャッシュカードを持参したという。木寺さんは詐欺を疑い、行き先を変更して交番に女性を連れて行き、被害を防いだ。

 同署で森田英孝署長が感謝状を贈呈。木寺さんは「たまたま2回乗せたので気が付いたが、身近でこういう犯罪が起きていることを再認識した。今後もアンテナを張り巡らし、防犯に協力したい」と語った。

乗客の特殊詐欺被害を防いだとして、署長感謝状を受けた木寺さん=佐世保署

© 株式会社長崎新聞社