警察署にいけばな、17年間飾る女性 仮眠の署員「起こしては」水を持参

2004年から17年間、署の受付にいけばなを飾る浅井さん(南丹市園部町・南丹署)

 京都府警南丹署(京都府南丹市園部町)の受付に、17年間いけばなを飾り続けている高齢女性に、同署が感謝状を贈った。贈呈は3度目で、女性は「いけばなを見た人に優しい気持ちになってもらいたい」と願う。

 同署の近くに住む嵯峨御流の師範浅井淑子さん(83)。2004年7月から飾り始め、07年と11年にも感謝状が贈られた。

 週に一度、花を替えるほか、花瓶の水を取り換えるため、2日に1回、午前5時半ごろに署を訪れる。署内に給湯室があるが、過去に仮眠中の署員に出くわしたことがあって以来「起こしてはいけない」と水を入れたペットボトルを自宅から持参するなど、細やかな心遣いも忘れない。

 12日の贈呈式で厚地信昭署長は「受付はたくさんの人が訪れる場所。長年にわたって華やぎを与えてくださり感謝しています」と感謝状を手渡した。浅井さんは「生きがいにもなっている。元気な限り続けさせてもらいたい」と笑顔で話した。

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